Ear Training

耳コピとは譜面からではなく、音を聴きとってそれを採譜もしくは暗譜する技術です。ある程度の設備と時間が必要ですが、それだけ効果が高いのでおすすめです。また曲のコード進行がわかれば、そのコード上で使えるスケールが決まってくるため耳コピが非常に楽になります。そのため書籍などを利用して基本的なコード、スケールの知識を先に学んでおきましょう。

▶︎動画耳コピで確認。

絶対音感と相対音感

手がかりなしにある音を聞いた時、例えば自転車のベル、玄関のチャイムなど、すぐにその音名を正しく答えることができれば絶対音感を持っていると言えます。絶対音感もレベルがあるらしいのですが、優れた人は和音を聞いただけですぐに採譜できたり、楽器を使わずに作曲ができたりするらしいです。このような人は正直このページを読む必要はないかもしれません。

相対音感は多くの人が持っている能力です。少なくとも音楽を趣味としている人は100%持っているのではないかと思います。ある音を基準にして、そこから今鳴っている音名を答える能力です。一流のミュージシャンの中にも絶対音感を持たず相対音感のみという人はたくさんいますので、音楽を趣味にする上では相対音感があれば十分ということになります。そもそも絶対音感は獲得するために生物学的なリミットがあるようなので後天的な獲得はあきらめ、相対音感をメンテナンスするほうが良さそうです。音感トレーニングの本もあります。少々退屈ですが、一応私は自分の能力の確認のために一通り終わらせました。

題材(元ネタ)の選び方

耳コピは時間のかかる作業のためある程度高いモチベーションが必要となります。そのため自分がコピーしたい、と思うものをコピーすることが継続のポイントです。ジャズをよく知らない方は有名アーティストが弾いているスタンダード曲を選ぶのがベストかと思います。スタンダード曲はコード進行が決まっているのでコピーする際にも予測がつきやすいというメリットもあります。

コピー譜は必要?

世界的に有名なジャズミュージシャンならば代表的なアルバムもしくは曲目の完全コピー譜を入手することができます。これを利用すれば時間をかけなくても理論的に難しいフレーズや早いパッセージなど簡単に確認することができ、落ち着いて分析することもできるので大変便利です。

しかし個人的にはそれでも時間をかけて耳コピする方が長い目でみれば、特にフィーリングの獲得の勉強になると思っています。そしてある種の楽しさもあります。いってみれば洋書を自分で翻訳しながら読むのと、和訳本を読むことの違いに似ています。わたしもたくさんのコピー譜を持っていますが、利用はあくまで自分の耳コピが合っているかの確認、そして苦手な和音の確認に使ってます。

ポイント

完全コピーを目指す必要はないので気になるフレーズのみをコピーするなど、気楽に、そして気長にやりましょう。また可能ならばコピーしたフレーズを分析して自分流にアレンジして使いこなしてみましょう。たった1つのフレーズを覚えるだけで無数に展開していくことも可能です。

最後に、私は20年間に渡り耳コピをしていますが、効果の即効性を感じたことはほとんどありませんが、長期的にみれば覚えたフレーズが演奏中に出てくることがあります。みなさんも焦らずに頑張ってみてください。

解説

まだ若かった頃ですが、行きつけの楽器屋さんにとてもギターの上手い方がいて、お客さんがギターを欲しそうにしているとサラッと模範演奏をして購買意欲を見事に刺激していました。話をする機会があったので、そういうフレーズやリフはどこから学んだのか?と尋ねると、レコードやラジオなどから聴いたかっこいいフレーズの雰囲気を真似るだけだという答えが返ってきました。丸コピーではなくあくまで雰囲気を真似るだけだと。この考え方は抽象的で掴み所がありませんが、なぜか人を惹きつける演奏の本質的なものを捉えている気がします。