モチベーションの維持

何事もそうですが、ジャズを練習する上でモチベーションを保ち続けることはとても大切な事です。特に芸術分野は成長が緩やかであり、数年、数十年と長期に渡り努力を続けなければなりません。ひょっとしたら練習内容を考えるよりも優先しなければならない事かもしれません。 ここでは私の経験や幾つかの文献(国内、海外)をもとにモチベーション、いわゆる『やる気』を引き出す・維持する方法を模索してみたいと思います。ちなみに私は熱しやすく冷めやすい性格で、飽きっぽさには自信があります。しかしジャズだけはダラダラと20年近く続けているので私には向いていたのでしょう。長い内容になるのでゆっくり読んでいってください。

とにかく鍵盤に触る

確か小説家のレイモンドカーヴァー(1988年,満50歳没)だったと思いますが、小説を書く気がないときでも、机に座る、そうすれば自然とアイデアが浮かんでくるという話をどこかで読んだことがあります。特にクラシックピアノをしていた人は、ピアノは神聖なものであり、弾くときは姿勢を正しく、気を引き締めて楽譜のページをめくって弾きなさいという教育を受けたのではないでしょうか。もちろんこれは正しく、何事にも真剣に取り組む姿勢は必要なことですが、たまには肩から力を抜いて、鍵盤を好きなように叩く、撫でてみるのも良いのではないでしょうか。そうすれば自然にアイデアやハーモニーが浮かんでくるかもしれません。

感情のコントロール

目標達成のためには感情のコントロールが最も大切になってきます。後述するプラン(TODO)の立て方はマニュアルに従えば誰でも上手になりますが、それを実行するための「感情」というファクターが欠けていることが多々あります。みなさん経験があると思いますが、気分が乗っている時、何をやっても上手くいくものです。実際同じ作業でも気分次第で作業効率が2倍近くまで上がるという報告があります。反対に気分が乗らない時、ボーとしたまま何時間、何日もダラダラ過ごす事もあります。以下感情のコントロールについてTipsを考えていきたいと思います。

1. ジャズが必要か

正直これを言ってしまえば元も子もないのですが、ジャズピアノを練習することはあなたにとって必要でしょうか。例えばあなたは生活のために毎朝早起きして会社に行く必要があるかもしれません。昇進のために資格試験を受けなくてはならないかもしれません。ある試験に合格しなければ退職させられる、となると大抵の人は努力するのではないでしょうか。ジャズを生業としている人はジャズを練習することが生活と直結しているため尋常ではないモチベーションがあります。まさかギャラの良いゴージャスなヴォーカルのバックバンドの仕事でヘマをするわけにはいきません。ここまでくると問答無用、歯を磨くように毎日練習、研究をします。要するに必要に迫られれば火事場のなんとかが出るものです。ライザップは特別なトレーニングをしているわけではありません。高額な金額を自分に課すことで強制力を持って食事制限できるわけです。一度カフェでスマホをしまってコーヒーでも飲みながら『なぜ自分はジャズピアノを練習しているのか』について考えてみるのも良いかもしれません。こればかりはQ&Aサイトで回答が見つかるものではありません。ひょっとしたら意中の相手がいて、雰囲気の良いピアノバーでリリカルな『Misty』をその人に届ける必要があるのかもしれません。ジャズピアノが自分にとって必要となる理由がみつかれば、それを足場に前に進んでいけるでしょう。しかしながら実際のところ必要・不必要ではなく『好きだから』という一番シンプルな回答がみつかればジャズは間違いなくあなたの一生の趣味になります。

私にとってジャズを弾く行為は自分のバランスを保つために必要な行為であり、もはや自分の大切な一部となっています。もちろん初めからこうではなく、人に認められたい、あの子を口説きたい(これはギターの方が上手くいく確率は高いです)と思って練習していた時期もありますが、そのような目的では結局長続きせず、もっとシンプルに『自分はジャズが好きなんだ』と思うようになってからは楽に練習できるようになりました。

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参考書籍