RHYTHM TRAINING(2-4)

メトロノームの使用

かつて譜読みがパーフェクトな音大出の方に『ウィントン・ケリー』の枯葉をコピー譜どおりに弾いてみてもらったことがあります。メロディーは譜面どおりなのでCDと違いはありませんが、そこで奏でられていたものはジャズとは全く無縁の代物でした。これはジャズ特有のリズム、すなわち『ジャズのノリ』が無いためです。これはすぐには獲得できませんが、いくつかのエクササイズが役に立つと思います。

メトロノームを使ったリズムトレーニング

プロとアマチュアの違いはリズム感だといわれます。このリズム感、音楽のみならず運動や勉強などでもすべてに共通しているらしいです。そういえば運動のできる人、勉強のできる人はリズム感がいいような気がします。

このリズム感ですが、生まれつきの才能はもちろんありますが、誰でも訓練することで身につけることができます。といってもこれを書いている管理人自身もリズムコンプレックスがあります。まあ、こんな私でもある程度?のところまでいけたかなということで、解説をします。

メトロノームはジャンルに限らず音楽全般で使われますが、ジャズの練習でメトロノームを使う場合、4拍すべてを鳴らさないという特徴があります。4拍すべてを鳴らさずに2拍と4拍だけならすのです。そうなるとテンポは実際の曲の半分に設定することになります。

例)テンポ160の曲の場合、メトロノームは80に設定する。

まずはメトロノームを鳴らしてみてください。コチ、コチと鳴る音を『にー、よん、にー、よん』と体を揺らしながら声に出してください。そしてそのリズムが体全体で感じられたところで『いち、にー、さん、よん』といち、とさん、を強調して声に出してみます。これがいちさんを感じるということです。

それでは実際にメトロノームを鳴らしながら日々の練習をしてみましょう。バッキングやスケールなど。この2拍4拍を鳴らしながらの演奏は、クラシックピアニストに出来ず私に出来た唯一の自慢です(笑。

はじめから巧くはいきませんが、必ず体得できるようになります。

最後に1つだけポイントをいっておきます。メトロノームを使った場合、なぜか速いテンポを設定しがちです。または徐々に徐々にテンポを早くすることで、いつの日か速弾きできる、と。早いテンポ=良い、が成り立っています。

実はこれは大間違いです。庭に植えた木を飛び越える練習をしていたら高く跳躍できるようになり、いつかダンクシュートができるようになった、なんて話、現実にありますか。メトロノームを使った練習の目的は速弾きではなく、リズムキープを体得することです。速弾きは決まったフレーズを正確な運指のもとで弾くことでできるようになります(私はできませんが)。

そして実際、速いテンポよりも遅いテンポのほうがリズムキープが難しいのです。試しにテンポ40で練習してみてください。いち、とさんのタイミングが非常に難しいと感じたのではないでしょうか。

速いテンポでパラパラ鍵盤を滑らすのではなく、遅いテンポでしっかり音を鳴らす。これが最良の方法です。

早弾きはそれからです。