COMPING No.1

伴奏(バッキング、コンピング)について

日本では伴奏という意味でバッキング(backing)がよく使われますが、これは元々サポートするという意味があります。

欧米では伴奏をコンピングcompingと呼びます。コンピングの意味合いは、ピアノやギターなどの和音を表現できる楽器が、とりわけジャズにおいて、リズム、コード、副旋律(カウンターメロディ)などによってフロント楽器をサポートするという意味で使われます。

つまりコンピングにはリズム(コードを入れるタイミング)、ヴォイシング(どのようなコードを入れるか)、どのようなカウンターメロディー(特にフロントのテーマ時)を入れるかの3要素が詰まっている用語です。ヴォイシングとはコードの構成のことです。

このようにコンピングと一口にいっても様々な要素が詰まっているということになります。

演奏形態によって異なるコンピング

ジャズでは様々な演奏形態があります。ソロにはじまりデュオ、トリオ、カルテット、クインテットなどなど。ピアノはバンドの中では伴奏楽器の部類に入りますので、その演奏形態によって伴奏方法が変わってきます。それらは大雑把に以下のように分類されます

  • ピアノソロ
  • Vocalなど、他のリード楽器とのデュオ
  • ベースデュオ
  • トリオ以上の編成

まずはこの4つの編成における基本を説明します。

ピアノソロで弾く場合、基本的に伴奏はすべて自由に行えると思ってください。決まりはありません。ラグタイム のようにベース音を鳴らして和音を弾く演奏でもよし、ビルエバンスのように時折ベース音を入れながらテンションを乗せていく奏法でもよし、伴奏は少しにして右手のメロディをしっかり出していくのもよし。幸いなことにピアノは小オーケストラ楽器と呼ばれるぐらいソロには向いています。それゆえ有名アーティストのソロ音源はたくさんあります。以下参考音源をのせておきますで聴いてみてください。

Alone - ビル・エヴァンス

Expressions - チック・コリア

ザ・ピアノ-ハービーハンコック(Amazonのみ)

次にVocalなど、他のリード楽器とのデュオですが、このあたりからいわゆる『伴奏』というニュアンスを帯びてきます。おそらくこれはコンピングの形態としては最も難易度が高いです。デュオなのでベーシストはいないと仮定すると、基本は左手でベース音をオクターブ鳴らしながら右手でコードを押さえていきます。かなりポップスの伴奏に近づきます。この形態での練習には実際ポップスの伴奏法がとても役に立ちます。ポップスのピアノ伴奏ができるようになる本(CD-EXTRA付き) はかなりオススメなので是非読んでみてください。

ベースとのデュオ、トリオ以上の編成の場合ですが、これまでの2つの形態と大きく違うところはベーシストの存在です。ベーシストがいることによって和声でいう根音、つまりルート音を弾く必要がなくなります。弾く必要がない=楽、とならないことは恐らくこのページをみている方は嫌ほどわかっていることと思います。それに実際は弾く必要が無い、というより『ルートを弾いてはいけない』というのが現場の意見のようです。理由はベーシストが嫌がるためです。そしてこのことがピアノのコンピングを非常に複雑にしています。前述のポップス伴奏のように左手でベースを弾くことに慣れていくと、意外にこの形態がとても難しくなります。

以上コンピングの基本でした。

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iReal b - Technimo LLC

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