課題曲:Autumn Leaves #1

枯葉を弾いてみよう

枯葉−Les Feuilles mortes−は1945年にジョゼフ・コズマ(Joseph Kosma)が作曲し、後にジャック・プレヴェール(Jacques Prévert)が詞を付けた、フランスのシャンソンのナンバーです。この曲が現在のように英語のAutumn Leavesとなったのは1949年頃といわれています。アメリカ人受けするように英訳されたわけですね。ジャズとして演奏され始めたのは1952年にスタン・ゲッツが録音したのが最初と言われています。単純なコード進行で構成されているため、その後様々なジャズミュージシャンに演奏されました。練習用によく用いられる楽曲であることは周知の通りです。

枯葉はそれこそ多くのミュージシャンが演奏していますので、まずは代表作を聴いてみて下さい。

テーマを覚える

最初は譜面をみながら、そして譜面を見ずに弾けるように耳で覚えてください。楽譜はジャズ・スタンダード・バイブル を参考にすると良いでしょう。枯葉は非常に覚えやすいメロディーなので、すぐに出来るようになると思います。とりあえず今はテーマを暗記してください。

コード進行を覚える

枯葉のキー(調)はト短調(Gマイナー)ですが、平行調である変ホ長調(Bbメジャー)と転調を繰り返しています。

C-7 F7 BbΔ7 EbΔ7
D7 G-6 G-6

最初の8小節です。冒頭4小節はBbメジャーキー、次の4小節はGマイナーキーです。Degree name(度数表記)で書くと次のようになります。

II-7 V7 IVΔ
IIø V7 I-6 I-6

度数表記で覚えておくと異なるキーへの転調も(すぐに?)できます。キー=変ホ短調

Ab-7 Db7 GbΔ
Bb7 Eb-6 Eb-6

余談ですが、歌詞を読むと長調のところでは良き思い出に浸って暖かい気持ちになっており、短調のところではそれゆえ寂しくてしょうがない、といった感じになっています。上手くできているものですね。

左手にルートを、右手にテーマを

右手のテーマに合わせて左手でコードのルート音のみを押さえてみましょう。つまり、ドード、ファーファー、シーフラットーシーフラットー・・・のように弾いてみます。テンポは気にせずに自分のペースで進めてください。ルート音のみを押さえるようにするだけでも演奏にぐっと深みが出ることに気づいたでしょうか。この方法は初心者用だけではなく、プロのジャズピアニストもソロ演奏する場合に用いています。すべての楽曲に応用できるため今のうちにコードを見ただけでそのルートを素早く探して押さえられるようにしておきましょう。

左手にコードを

ルートが弾けるようになったら、さらに左手の音数を増やしていきましょう。

はじめはルートと7度、そして3度を加えてみます。実際に弾いてみると分かると思いますが、左手の小指でルートを弾いた場合、必然的に親指が7度の音になり、3度は中指となります。

つまりしかるべきポジションに左手を置けさえすれば左手全体をいそがしく動かす必要はなく、少しの指の動きだけでコードの表現ができます。サンプルは1度と7度と3度を用いています。

ADVICE:コードを覚えたての初心者がやりがちな押さえ方なのですが、コードトーンを全て左手で押さえることは避けたほうが無難です。CΔ7コードをドミソシと全部押さえてしまうと音が濁るばかりか、後々バンドで演奏する時に苦労します。私の経験談です。

最終的な目標

絶版中のバンドではじめて弾くジャズ・ピアノ―総合版 (非常に良い本なので惜しいですが)の著者矢野嘉子さんが『鍵盤をキャンバスだと思って、そこに絵の具で絵を描くように指を置き、いい絵だと思ったときはいいコードヴォイシングができている』と書いていました。

左手の最終目標は基本的なコードトーン(ルート、7度、3度)に右手でテンションを加えつつメロディーを弾けるようになることです。もちろんこれはソロの場合で、バンドでやる場合はまた違ったアプローチが必要となります。その前にまずは上に書いたような基本的なことをマスターしていきましょう。